農業と福祉の連携 私たちの場合
私の勤める 福祉施設 ピア宮敷での農業と福祉の連携
2019年~はじまり
まだまだチャレンジの段階ですが
2期目は【みん菜のやさしい畑】となり、法人としても本格的に取り組んでくれることとなり体制も整ってきました。
ここにきて、私たちのノウフクの取組を講演させていただいたり
わざわざ話を聞きに来てくださる方もいらっしゃるようになってきました。
ありがたいことです。お会いすると嬉しくてじゃんじゃん話をしてしまうのですが時間とらせちゃうし、ほぼ質問で同じなので
ちょっとここにまとめてみようと思います。
いつもの通り、マネージャ内野の思いつくまま(施設長や法人に迷惑かかりませんように・・・私は契約社員で主人が施設長、実母が理事長です)に書いておりますし、読みにくいけど良かったらお付き合いください・・・
うちが農福連携をはじめたきっかけは?
2019年夏に地域活動で仲良くさせていただいていた高秀牧場 さんとの雑談
「約20年続けた、赤字もなく人気だった菜花。人手不足のため辞めたんだよ」という話・・・
2019年8月 日本農福連携協会主催の「ノウフクフォーラム」に参加して
ノウフクについて少し知り始めたところでもあり
「え?これってノウフクって話じゃない?
今やりたいって言わないと次はチャンスない」とビビビっときました
「福祉が労力として参加したら復活できませんか?」と高秀さんに尋ねたら
「そしたら応援してやるから自分たちでやったらええやん」という応え・・・
そこから勢いで始めた4500坪 (約1,5ヘクタール ・約150アール)
高秀牧場さんの場所を無償でお借りし(高秀牧場の牛の堆肥をたっぷり入れたスペシャルな畑)
菜花買い取り先会社をそのまま繋げていただき
高秀牧場の菜花栽培に長年関わってきたスペシャリスト菜花ガールズも合流してくれるという 至れり尽くせりラッキーでしかない状況。
本格的農業は、ほぼ未経験な福祉施設を説得し、数名の理解者から始まった農福チャレンジ 高秀牧場さんから事業承継したようなカタチです
いきなりなので、法人にも予算ありませんし、必要なところは自分で建て替えてでもやる覚悟でした。未知の世界なのでやるかやらないか、しかなかったです。
1年目の目標はやりきること
1年目は「やりきること」を目標に私含め3名の職員中心に、福祉スタッフが協力するという感じでした。もう、一緒に文句言わず畑で頑張ったIさん、Aくんとは三人でしか語れないこといっぱいあります。。。(2年目はそれぞれの役割をもち継続してくれています)菜花ガールズの指導や高秀牧場さんのバックアップで黒字で終わりました・・・・よかった・・・・
言い出しっぺの責任とか意地とか強く、私の性格も相当荒れてた時期もありました(笑)
体力的にもきつかったし、農業経営わかならすぎて頭はパニックだし、現場はうまく動かせない、仕事の全体像見えてないから動かせるはずがない。
あ!うちの施設は知的障害の方に主にご利用いただいていて、1年目は畑に来てくれるのはB型事業所(職員1名+利用者さん3名くらい)と、福祉作業所の一部、大変な時には本体から応援
勝浦のかけはしさん(社会福祉法人知心会様)も一緒にこのプロジェクトに参加してくれています。
福祉班は10:00~11:30 が作業時間でした
でもこれでは作業時間全く足りませんので、そこはメインで関わる職員3名や
菜花ガールズ、パートの方々の力を借りました。
福祉事業所の時間と農業との時間、これをどう埋めるかは大きな課題です
2年目は法人としての取組になった!
2年目の畑は、施設長から法人としてのプロジェクトにしようと言ってもらえ
体制を整え、福祉班をまとめるHさん登場!この方のおかげであっという間に関わる福祉側みんなが大成長し ありがとうや笑顔が増え、生産性も上がりました。
農業を通じて人材育成やマネジメント学びにもなって、その成果は利用者さんに現れました。悩んだときは社会福祉法人でノウフクの先輩にオンラインで勉強会もしていただきました(良かったら過去記事読んでください~)
畑で活躍する施設利用者さんが本当に日に日にイキイキしてきた2年目
その様子は、普段をよく知る職員ほど驚きで
施設長や理事長も畑で見たあと会議で「各リーダーや職員はみな畑に一度は行くように」という指示を出してくださいました。
(このノウハウやチャレンジ内容もいつかシェアしたい・・・)
菜花経営を通して施設が得たもの
経営目線の私、畑目線のIさん、福祉目線のHさん
三人でほんとに良くミーティングします。ミーティングが学びの時間になってると思います。やりましょう!やりましょう!と能天気な(笑)前しか見れない3人なので打ち合わせも楽しくて長時間になり(これは反省しています・・・)
この3人が共有していることが2年目のKEYになってます。
(ここで何を話しているかも いつか伝えたい)
福祉側の成長、自分たちも利用者さんもやりがいを持てるようになったと感じます。特にマネジメント能力とか効率化とか これからの福祉で必要とされるものが身についてきたように感じます。
職員の成長がダイレクトに利用者さんに出ます!
ここでやらせてもらっていることに感謝して、法人に還元していきたい
ノウフクをはじることにより福祉施設は
何より目に見えない地域との交流が力となることを体感してきました
これは大きな財産だと思います
地域と福祉の繋がりが深まる
また地域外の人や企業からの応援、未来を担う学生さんたちの参加もはじまりました。またまたこの交流が福祉スタッフの成長にも繋がるようにしていきたい・・・視野が広がる、普段会わない人たちの交流は大きな刺激になります。
勢いで始めた菜花栽培だけど
もはや地域の生産者としての責任も感じてきました
生産者が高齢で年々減っているのです。規模も加速まして縮小、縮小です
菜花に対する愛も深まってきています♡
菜花協会さんや、農業関係者の方々にも気にかけていただき
畑でもその他農業者としても援助していただいてます。
最大の課題から次なるチャレンジ
まだまだチャレンジしかないけど ここをただただ継続していきたい
そのための売上 これだけが、いやいや一番大事な課題で絶対解決したい
売上!売上!
この課題を解決するため何度となく自分たちのできることを見直したり、計算したり、買い取り業者さんに交渉したり(今年はコロナで業者さんも大変)
さらに補助金探しまくりわかる人に相談したり、小さな情報をもとに試行錯誤アタックし失敗の連続・・・
世の中の経営者の方たちってすごいなぁ
そして頭の切れる施設長の一言で
国の補助金も今の私たちが欲しいところではないこともわかってきたし
勢いだけで知識もない私たちが でもなんとかやってこれているのは
助けてくれる方々がいて それが全て企業や事業者さんであることにも気づきました。当たり前にそばにいてくれたので気づかなった地域の方たち
そして何でもが楽しくやれてます
食用菜花の販売だけでは売り上げが安定しない、みんなの活動を守れないことが
2年目わかってきました。
ムシの良い話かもしれないけど私たちは今のやり方で続けるだけの売り上げ確保をしたい。(農業を通じで福祉が伸びる 農業をしたい)
葉物は3日でダメになっちゃう。単価安いのにかさばるので都内でのデパートの
取り扱い話があっても「送料」問題や冷蔵便、売れ残ったら?等々現実的には難しい。。。
これは6次化するしかないのかな?と
1年目も地域の飲食店さんのアドバイスで乾燥菜花を作ってみたり(これは商品化までいかず でも可能性を知る)
菜花の栄養価を調べて 小松菜やほうれん草、ケールより数値が高い項目があることも知り菜花に対する自信もついた
これを活かすには・・・・・えええええーいい!菜花パウダー!っといきつきました。
パウダー作りたい!しかし予算ないから、とにかく「安く作ってくれるところ」を探そうとネットで検索、メールや電話問い合わせし
ツジコー株式会社さんにたどり着きました。
・パウダーって野菜や果物生の状態の10分の1(もしくはもっと少ない)になる
・パウダーは「乾燥」と「粉砕」の2工程あること
ピア宮屋敷には乾燥機があります!そこで、乾燥までやってから送っていいかとツジコーさんにお尋ねしたらOKいただきました。
すると・・・・送料が減り、加工費も減ります・・・
試作段階(しかもパウダーは私の一存なので)費用抑えないと・・・
話長くなりましたが・・・
菜花パウダーができがあり、いつも相談にのっていただいている地域の社長に
まずは見ていただきに行ってきました!初めの写真がそれです・・・
「実際にパウダー作るところまで持っていけてエライ」とねぎらいの言葉をいただき、パウダーの販路や、自分のやるべきこと、将来のこと、地域貢献等
約1時間アドバイスをいただきました。
ということで、ここから先はこれから・・・
さてどうなるでしょうか・・・
またお付き合いください!